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2026.07.03

門脈体循環シャント

どんな病気?

消化管と肝臓をつなぐ血管(門脈)と、大静脈との間に余分な血管(シャント血管)が形成される病気です。門脈の中には、消化管で吸収された栄養とアンモニアといった毒素が豊富に含まれた血液が流れています。本来はこの血液は肝臓へ運ばれて、栄養分と毒素が処理されます。ところがシャント血管があるとこの門脈中の血液が肝臓ではなく全身へ運ばれるため、肝臓に栄養が送られないことで肝不全になったり、肝臓で毒素を代謝せずに全身に有害な物質がまわることでけいれんなどの神経症状が起こります。 門脈体循環シャントは、先天性と後天性とに分けられます。多くは先天性のもので、生まれつきシャント血管が存在し、手術適応になります。 後天性は、肝硬変などにより門脈からの血液が肝臓に入りにくくなることで門脈圧亢進症という状態になり、シャント血管が複数形成されるもので、内科治療が適応になります。

症状

消化管で吸収した栄養分が肝臓で合成されないため、成長不良を示すことが多く見られます。また、アンモニアなどの毒素が全身循環を回るために、肝性脳症といわれる神経症状を示し、ふらつきやけいれん発作をおこします。食後1~2時間程度でアンモニアが上昇しやすいため、食後に症状が悪化する傾向があります。また、尿酸アンモニア結石という尿結石ができやすくなります。

診断方法

血液検査で食前、食後のアンモニアや総胆汁酸という項目の上昇を確認します。 また、エコー検査やCT検査でシャント血管の位置を確認します。門脈体循環シャントには様々なタイプのシャント血管の形成があるため、適切な手術を行うためにも、このCT検査がとても重要になります。

治療方法

後天性の場合は内服薬や食事療法などによる内科治療を行います。 先天性の場合には、シャント血管を閉鎖する手術が根本治療になります。 当院では、傷が小さく痛みの少ない腹腔鏡を用いた門脈体循環シャント結紮術を行っています。