電話 事前予約 勤務表

NEWS

お知らせ

2026.01.08

脾臓の腫瘍

どんな病気?

脾臓とは胃の後ろ、体の左側にある臓器で、古くなった赤血球を壊したり免疫に重要な抗体を作ったり血小板などの血液成分を蓄える働きがあります。脾臓はとても血管が豊富な組織なので、損傷をおこすととても出血しやすい臓器です。 脾臓の腫瘍には良性のものや悪性のものなど様々な種類があります。どれもかなり大きくならないと症状を示さないため、定期的な超音波検査といった画像診断で早期に発見することが大切です。

腫瘍の種類

脾臓にできる腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、また腫瘍に分類されない血腫といわれるできものもあります。ただ、この血腫であってもおなかの中で破裂をしてしまうと、出血により命に関わることがあります。イヌでの脾臓の悪性腫瘍は、約半数が血管肉腫といわれていますが、血管肉腫は高い確率で肝臓や心臓に転移を起こすことが知られています。

症状

初期段階ではほぼ無症状であり、検査中に偶然発見されたり、健康診断時に指摘されることが多い腫瘍です。早期発見できずに腫瘍が大きくなって破裂してしまうと、重篤な貧血に陥り急にぐったりしたり、場合によってはそのまま死亡してしまう可能性があります。

診断方法

超音波検査やCT検査で検出が可能です。何か症状が出ていなくても、定期的な健康診断を行い早期発見に努めることがとても重要です。 検査で腫瘍が発見された場合、その画像によって血管肉腫かどうかおおまかな判断は可能ですが、正確な診断には病理組織学的検査が必要になります。脾臓はとても血管が豊富な組織なので、針を刺して細胞や組織の一部を採取して調べるといった方法は適しておらず、手術によって脾臓の摘出を行い悪性かどうか調べることが一般的です。

治療方法

外科手術による脾臓の全摘出術を行うことが一般的です。脾臓が失われても他の臓器が脾臓の働きをカバーするので、生きていくことが可能です。 非常に小さな腫瘤が見つかった場合には経過を観察する場合もあります。時間と共に腫瘤が徐々に拡大していくようであれば脾臓の摘出をお勧めします。

ただすべての症例で手術ができるわけでは無く、腫瘍が血管肉腫である時に、心臓に転移を起こし、そこから出血を起こしてしまっている(心タンポナーデ)場合や、血液検査でDICという血栓ができやすくなったり出血が止まりにくくなる状態が認められる場合には手術が困難なこともあります。
脾臓の腫瘍が悪性であった場合に、手術後に抗がん剤治療や免疫療法を行う場合もあります。血管肉腫の場合、手術を行って脾臓を摘出したとしても他の臓器に転移を起こしてしまうことが非常に多く、手術後に抗がん剤治療を行うことで生存期間の延長が報告されています。