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2026.01.08

肛門周囲腫瘍

どんな病気?

イヌの肛門周囲の腫瘍は主に肛門周囲腺腫瘍と肛門嚢腫瘍に分けられます。 それぞれの特徴として、肛門周囲腺腫瘍は未去勢の雄犬に好発し良性が多く、皮膚の表面におでき状の腫瘤が形成されます。 肛門嚢腫瘍は性別による発生率の差はなく、悪性の肛門嚢腺癌が多くみられます。腫瘤が小さいうちは見た目でわかりにくく、触って皮膚の奥にしこりが触れ、お尻絞りの時に発見されることがあります。

症状

肛門周囲腺腫瘍は、良性の場合でも皮膚の潰瘍や出血や化膿などをおこすことあり、大きくなると排便障害を引き起こすことがあります。 肛門嚢腺癌は、早い段階で転移を起こすことが多く、転移した骨盤の中のリンパ節が大きくなることによる排便障害が多く見られます。また3割ほどで血液中のカルシウムの上昇がみられ、この高カルシウム血症により腎不全を起こすことがあります。

診断方法

肛門周囲腺腫瘍か肛門嚢腺癌かの診断は、しこりに針を刺して行う細胞診の検査でほぼ診断が可能です。ただ、肛門周囲腺腫瘍の中には稀に悪性のものもあるので、その診断は手術を行い、摘出した腫瘤の病理組織学的検査で良性か悪性かを診断します。

治療方法

肛門周囲腺腫瘍は、良性の場合去勢手術を行うだけでも腫瘤が縮小することが多く見られます。外科的に摘出することで良性であれば完治しますが、稀に悪性でかなり大きくなってしまっている場合は外科と放射線治療を組み合わせて行うことが推奨されます。 肛門嚢腺癌は、排便障害を緩和させる目的で腫瘍化している肛門嚢とリンパ節の摘出を行うことが推奨されます。ただ外科だけで完治は難しく、転移を起こしやすい腫瘍のため手術後に抗がん剤や分子標的薬といった内科的治療をおすすめします。また、高カルシウム血症を併発している場合は、カルシウムを下げる為の点滴薬による治療も同時に行います。