2026.01.08
椎間板ヘルニア
どんな病気?
ワンちゃんの背骨は脊椎骨が連なってできています。この脊椎骨同士の間に椎間板とよばれるクッションがあり、これが背骨にかかる衝撃を吸収しています。この椎間板が脊髄神経を圧迫して神経障害がおこる病気を椎間板ヘルニアといいます。
椎間板ヘルニアには起こりやすい犬種があり、ミニチュアダックスに圧倒的に多く見られます。その他にもビーグルやフレンチブルドッグ、シーズー、プードル、コーギー、ペキニーズなどでも多く見られます。
また椎間板ヘルニアには、ハンセンⅠ型という好発犬種に急性におこるタイプと、ハンセンⅡ型という好発以外の犬種に慢性的におこるタイプの2種類があります。
症状
椎間板ヘルニアは症状によって5つのグレードに分けられます。グレード1が軽症、5が重症になります。
グレード1は段差の上り下りを嫌がったり、抱っこの時に痛がったりする症状が見られます。
グレード2になると後ろ足の力が弱くなり、ふらついたり足先をこすりながら歩くようになります。
グレード3では後ろ足を使って歩くことができなくなって、前足だけで歩くようになります。
グレード4では排尿が自分の意思ですることができなくなり垂れ流しのような状態になり、
グレード5では後ろ足の痛覚が完全になくなり麻痺した状態になります。
診断方法
CTおよびMRI検査を行って、椎間板ヘルニア以外の神経疾患がないかを調べます。同時にヘルニアの場所の特定、手術の適応になるかや重大な合併症である進行性脊髄軟化症の疑いがないかなどを確認します。
進行性脊髄軟化症というのは、重度の椎間板ヘルニアの数%でおこることがあり、これを発症したら手術が成功していても症状が進行してしまう致死的な病気で、今のところ有効な治療法はありません。これは手術前のMRI検査で100%検出できるわけではなく、検査の時点でははっきりとわからないことも多いと言われています。
治療方法
グレードが1の場合はケージの中で安静にすることを3週間ほど行いながら経過をみます。
グレード2以上の場合には可能な限り早期にCTとMRI検査をした後に手術を行います。また、グレード5は特に緊急性が高く、なるべく早くに手術を行う必要があります。
予防法
椎間板ヘルニアの予防法としては、あまり太らせすぎないこと、フローリングで滑ってしまったり段差の上り下りなど腰に負担のかかる動きは避ける、縦抱きをしないことなどがありますが、ミニチュアダックスなどの好発犬種は気をつけていても発症してしまうことがあるので、少しでも早くに病院を受診することが重要です。